0.001秒の世界。。。

石川です。

気になったニュースです(ソース:ヤフーニュースより抜粋)

0.001秒のフライングで失格。
先の陸上日本選手権、男子110m障害、金井大旺選手が反応速度0.099秒で失格になりました。

世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権、サニブラウン・ハキーム選手の2冠などで大いに盛り上がりましたが、
その一方で、男子110メートル障害、昨年覇者で日本記録保持者の金井大旺選手がフライングで失格に。
大会連覇、そして自身の持つ日本記録13秒36への挑戦も夢破れる結末となった。

レース後自身のツイッターで「0.1秒がボーダーですが0.099秒で反応してしまいました。
この試合に掛ける思いが強く、本当に悔しいですがまた切り替えて頑張るしかありません」と記している。

ピストル音から0.1秒以内に反応した場合は不正スタートとなり、スターティングブロックに圧力が加わればセンサーが即座に反応する。
金井選手はピストル音から0.099秒で圧力が加わり、1000分の1秒速く動いてしまった。

反応速度が0.1秒以内で失格というルールは、人間が音を聞いて体を動かすまで最低でも0.1秒はかかるという医学的根拠から成り立っている。
音を聞いて神経から脳に、脳から体の筋肉に指令が伝わる時間が最速でも0.1秒。
つまり、0.1秒以内に圧力センサーが反応すれば「音を聞く前にスタートした」と判断され、それが人間の限界とのこと。

トップ選手において、反応速度は0.140秒が良し悪しの基準とされ、0.120秒なら好スタート、0.160秒なら遅いとされるのが相場である。
2016年全日本実業団選手権の男子100メートル決勝で、山縣亮太選手が反応速度0.107秒を記録。
“神スタート”と称され、10秒03(追い風0.5メートル)で優勝した。

無風で100メートルを10秒00で走った場合、0.1秒で1メートルなので、0.01秒なら10センチ。
1回のまばたきをする平均時間が0.100から0.150とされているのだから、どれほどの世界で勝負をしているのか。

失格を告げられた金井選手は、唖然とした表情を浮かべ、機械を確認していた。
本人が自信を持っている以上、疑問が浮かぶ…人間の才能、技術が医学的根拠を上回ったのではないか!?

時折、陸上界で議論される問題について、金井選手の母校・法大の苅部俊二監督は持論を明かした。
「金井選手は0.1秒を超える人間かもしれない」

その可能性はある「0.1秒以内で失格というルールの根拠が、平均を取っているのであれば、バラつきもある。
それより速い選手も当然いるし、遅い選手もいるでしょう。そして、アスリートというのは速いから外れ値なわけですよ。
何もないところからパッと動くのではなく、用意というものもある。反応時間より早く反応できるのではないかと思いますね。

技術も、人間も進歩してますから。0.1秒より早く反応できる技術とか、そういうものを持った人間もこれから出てくる可能性もある。
彼(金井)はちゃんと音を聞いて出ていますし、山を張ったわけではない。もしかしたらその0.1秒を超える人間のなのかもしれない。
閾値(いきち)を超えてしまった。速すぎたというやつですよね」

ルール上、失格は仕方のないこと。今回の結果には納得するしかない。
では、金井選手はどのようなスタートスタイルなのか。大学での4年間を見守ってきた苅部監督は言う。

「スタートは元々速い。いつも0.1ギリギリでいける反応時間の速い選手。
(スターティングブロックを)蹴るというより、体をポンっと前に出す感覚の選手ですね。手から離れていく感じで、狙ってできることではない。
(反応時間の速さは)天性ですね。ちゃんと音を聞いて出るというのは、ほぼ天性のものだと思います。

指導したというよりも彼の元々持っているもの。あんな反応はできない。僕は400メートル障害だったので、のそっと出ますから。
ああいうポンっという感覚は私にはわからない。それを体現できるというか、実践できるのはすごい選手ですね。
反応時間は集中力や精神的なものもあるし、そこは教えてできるものじゃない」

金井選手にとっては、陸上を始めた小学3年から23歳の今日に至るまでに培った技術が否定された。ベストを尽くしたのに、失格になるという状況。
今回の結果が与える影響について、苅部監督は「今回のことで怖くて出られない、みたいなことも言っている。じゃあ遅く出るのかというと、そういうわけにもいかない。
いろんなところに影響しそう。私も、本人も納得してないわけではないけど、じゃあどうしたらいいのか…。同じ感覚で出てもまた失格になってしまう可能性もある」と分析。
音を聞いて反応し、いつも通り、または今まで以上に最高のスタートを切っても、フライングになるかもしれない。失格を恐れ、克服するまでに時間がかかる選手もいるという。

自身も400メートル障害の元日本記録保持者。ベストを尽くしても失格になってしまうジレンマを知る。
「だから、すごく可哀そうなんですよね。でも、『遅く出る必要はないよ』って話はしたんですよ。彼は絶対に悪くないし、『また同じように出ればいいよ』って話はしましたね。
でも、これでみんなわざと遅く出るようになると、陸上競技がおかしくなる。0.1秒以内で反応できる時代なのかもしれない。『0.1』を考え直す何かいいきっかけになったら」

今大会の男子110メートル障害では、決勝で高山峻野選手と泉谷駿介選手が13秒36(向かい風0.6メートル)で並んだ。
記録に残らない1000分の1秒の計時で勝敗を決め、0.002秒差で高山選手が優勝。世陸代表に内定した。金井選手を含め、3人が日本記録に並ぶ異例の接戦。
0.001秒の差で人生が大きく変わっていく。

極限まで集中力を高め、まばたきよりも短い時間を争う世界。
現状では従うしかないが、本格的にルールを再考する時代が来ているのではないか。

<準決勝 男子110mH 日本選手権陸上2019>

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これ、もしあと0.001秒遅く(ジャスト0.1秒で)スタートしたら最高のスタートになっていた、ということになりますよね。
実際100分の1秒だってどれくらいかわからないのに1000分の1秒って…すごい世界です。

今回のフライング、動画を見ればわかりますが二人いますよね。
可能性として隣り(一人置いて)が早く動いたのに無意識に反応してしまった、ってことはないでしょうかね。

個人的にはそのレースでフライングになるのはより早く動いた人一人でいいように思います。
そういうルールのときもあったような気がするけど(よくはわかりません)

他に水泳も1000分の1秒の世界、時速300キロを超えるF1も1000分の1秒で争っています。
ダンスも音楽を表現するのにタイミングがモノを言いますが、ここまでの意識はないですね。

感覚的に100分の~くらいはありますが、他のトップアスリートが1000分の~で戦っていると思うと、自分にできないことはない、はず!
1000分の1秒を表現できるダンサーを目指しましょう。

今回の問題は今後の対応に一石投じることになるかもしれませんね。
それでは、また。。。

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