石川です。
最近では動画などを倍速再生で観る人が増えているそうですね。
考えられる理由として、定額制動画配信サービス等で観られる作品が増えた。
あとは単純に時短のため、効率の良さのためなど。
私も録画した番組でCMを早送りしたりしますが、それとはわけが違う。
映画などで動きがないところや、無言のところなどを10秒飛ばしするそうです。
スポーツ番組でも同じで倍速再生で観る人もいる。
驚いたのは音楽も早送りで聞いているんだって。
曲なんてほんのちょっとの速さの違いで違う雰囲気の曲になっちゃうと思うけどな。
ダンスで使用する曲ではあまり大きく速さの変更はしません(多少はします)
多分もはや音楽を鑑賞するのではなく音楽の情報を入手しているのでしょうね。
映画のあらすじをぎゅっとまとめたショート作品も同じでしょう(見たことないですが…)
映画やドラマなど、無言のところに意味があったりしますよね。
なんの動きもないところで目の動きが物語っていたり。
これ、作品を作っている側にとても失礼なことだと思うけどな。
自分の3分のルンバを1分半で観て「とても良かったです」と言われても全然嬉しくない。
まあ動画先生なら1.5倍速くらいで観てもいいけど(笑)
いや、逆にそれくらいで観ても大丈夫なように字幕を入れて作っているのです。
本当は通常の速さで観てほしいです。
だって言葉と言葉の「間」を意図的に作ることもあるモン。
映画やドラマもそうでしょうね、作り手や役者の意図をどこまで感じとれているか?
10秒のシーンに何度もNGをだし撮り直し、そこだけに3時間かかっているかもしれない。
それが倍速再生で一瞬で観終わってしまうのも悲しい話しです。
そこまで深く理解しようとしないのも観る側の自由です、が…
最近思うのは音楽でも直接的な歌詞が多い、イメージさせるのではなく直球ど真ん中。
昭和の歌謡曲なんてほぼほぼ抽象的な表現でこちらのイメージを膨らませてくれました。
食レポでもビールのCMでもみんな「うまい」「美味しい」を連呼していますよね。
それらの言葉を使わずに表現するのがプロの表現者。
映画やドラマでも説明的なセリフが多い、セリフって最低限が理想だと思うけどな。
そのセリフが字幕になり倍速再生でもだいたいの内容がわかるようになっている。
逆なのかな、それで内容がわかるから倍速再生されるのかも。
映画やドラマの宣伝でも「絶対泣ける」や「すごくおもしろい」とか言っちゃうモンね。
観る人間、聞く人間がバカにされているようにも思える。
微妙な表現だとわかりにくいから単刀直入な言葉使っておくね、みたいな。
話しを戻します、倍速再生もコンテンツによってはアリだと思うのですが、よく考えてください。
水族館を自転車で見てまわって「水族館行ってきた」と言ってるようなモノです。
水族館に行ったのは事実、でもなにも魚のことはわからないですよね。
スローライフではないですが、ゆっくりや回り道で気づくことも多いと思います。
時代と言ってしまえばそれまでですが、なんか寂しいですね。
ゆっくりじっくりたっぷり作品を味わってほしいなと思う次第です。
それでは、また。。。